みどころ

世界の知の殿堂・大英博物館のコレクションから、
江戸絵画を中心に日本美術の名品が一堂に集結!

イギリスからの初里帰り作品や、
近年話題の作品が多数来日!

江戸時代を代表する8大浮世絵師の版画と、
歌麿、北斎、暁斎らの貴重な肉筆画を一堂に展示!!

海を越えた襖絵が約150年ぶりに奇跡の再会!

世界の知の殿堂・大英博物館のコレクションから、
江戸絵画を中心に日本美術の名品が一堂に集結!

大英博物館日本美術コレクションの形成に貢献した5人の人物をとりあげ、多彩なジャンルの日本美術作品を通じて魅力を再発見します。

大英博物館日本美術コレクションの形成にかかわった5人

ウィリアム・アンダーソン(1842‐1900)

Dr.William Anderson

外科医。御雇外国人として日本に滞在し絵画を蒐集する。日本美術に関する数々の著作でも知られる。

喜多川歌麿 《『百千鳥狂歌合』》
江戸時代 1790年頃

アーサー・モリソン(1863‐1945)

Arthur Morrison

© National Portrait Gallery, London

小説家。日本での滞在経験は無いものの個人的な繋がりを駆使して日本美術を蒐集した。特に浮世絵のコレクションで名高い。

葛飾北斎
《「冨嶽三十六景
凱風快晴」》
江戸時代 1830-1833年頃

ウィリアム・ガウランド(1842‐1922)

William Gowland

御雇外国人として来日し造幣局に勤務。「日本考古学の父」とも呼ばれる日本の古墳研究の先駆者。銅鐸、はにわ、石器などを蒐集した。

《巫女形埴輪》
古墳時代 6世紀

大英博物館学芸員

オーガスタス・ウォラストン・フランクス(1826‐1897)

Sir Augustus Wollaston Franks

大英博物館学芸員。個人的に陶磁器などを蒐集するだけでなく、アンダーソン、ガウランドらのコレクションを大英博物館が所蔵する際に助力を行った。

大英博物館学芸員。個人的に陶磁器などを蒐集するだけでなく、アンダーソン、ガウランドらのコレクションを大英博物館が所蔵する際に助力を行った。

《色絵菊文人物鈕蓋付壺》
江戸時代 1700-1730年頃

ローレンス・ビニョン(1869‐1943)

Laurence Binyon

詩人、大英博物館学芸員。モリソンをはじめ蒐集家と広く交流し、彼らのコレクションを大英博物館に売却、寄贈するよう導いた。とりわけ同館の浮世絵蒐集において大きな役割を果たす。

詩人、大英博物館学芸員。モリソンをはじめ蒐集家と広く交流し、彼らのコレクションを大英博物館に売却、寄贈するよう導いた。とりわけ同館の浮世絵蒐集において大きな役割を果たす。

東洲斎写楽 《二代目嵐龍蔵の金貸石部金吉》 江戸時代 1794年


所蔵先、画像クレジットの記載がないものはすべて、大英博物館の作品である。 © The Trustees of the British Museum

イギリスからの初里帰り作品や、
近年話題の作品が多数来日!

円山応挙《虎の子渡し図屛風》や英国ジョージ王子(のちの国王ジョージ5世)と久保田米僊の文化交流を感じさせる合作《蛍図》をはじめとした、初里帰り作品を展示します。また《法隆寺金堂壁画 九号壁 模本》など近年の調査で話題になった作品にも焦点を当てて紹介します。

桜井香雲 《法隆寺金堂壁画 九号壁 模本》

明治時代 1880年

外交官アーネスト・サトウの依頼に応じて制作された模写。焼損した法隆寺金堂壁画のかつての様子を伝える。大英博物館コレクションを調査していた彬子女王殿下によって再発見された作品で、本展が初里帰りとなる。

英国ジョージ王子 (のちの国王ジョージ5世)、
久保田米僊 《蛍図》

明治時代 1881年

言語や国籍の境界を越えた合作。人前で即興的に描かれる「席画」の一例。日本を訪問したジョージ王子が墨で点を描き、画家である米僊が羽を描き入れて蛍が舞う姿に仕立てたもの。

円山応挙 《虎の子渡し図屛風》

江戸時代 1781-1782年

母虎が三匹の子を産むと、必ず一匹は彪である、という中国の故事に由来する応挙中期の優品。実業家で美術品蒐集家であった原三溪の旧蔵品。

猿草子絵巻

作者不詳《猿草子絵巻》(部分)

室町時代 1560-1570年頃

所蔵先、画像クレジットの記載がないものはすべて、大英博物館の作品である。 © The Trustees of the British Museum

江戸時代を代表する8大浮世絵師の版画と、
歌麿、北斎、暁斎らの貴重な肉筆画を一堂に展示!!

大英博物館の浮世絵は、国外の日本美術コレクションの中でも世界トップクラスのクオリティーを誇ります。8大絵師を中心とした100件以上の浮世絵版画と、肉筆画からは喜多川歌麿、鳥文斎栄之、葛飾北斎、河鍋暁斎らの貴重な作品が多数出品されます。

8大浮世絵師

鈴木春信

《雪中相合傘》

江戸時代 1767年頃

鳥居清長

《飛鳥山の花見》

江戸時代 1787年頃

喜多川歌麿

高島おひさ

《高島おひさ》

江戸時代 1792-1793年頃

東洲斎写楽

《二代目瀬川富三郎の大岸蔵人妻やどり木》

江戸時代 1794年

初代歌川豊国

《沢村宗十郎の大星由良助》

江戸時代 1796年

葛飾北斎

《「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」》

江戸時代 1831年頃

歌川広重

《「名所江戸百景 亀戸梅屋敷」》

江戸時代 1857年

歌川国芳

《相馬の古内裏》

江戸時代 1845-1846年

肉筆画

喜多川歌麿

高島おひさ

喜多川歌麿《文読む遊女》

江戸時代 1804-1806年頃
初里帰り

現存する歌麿の肉筆画は世界にわずか50点前後とされており、そのなかでも本作品は最も大ぶりなもののひとつとされる。2011年に新たに発見された作品で、今回初里帰り。

葛飾北斎

葛飾北斎《『万物絵本大全』版下絵》

江戸時代 1820-1849年頃
初里帰り

版下絵とは版画にするための原画のこと。本の挿絵として描かれたが、本が出版されなかったため貴重な版下絵103点が残った。長く行方不明になっていたが、2020年に大英博物館が103点をまとめて購入し世界的な話題に。本展ではうち8点を展示する。いずれもイギリスから初里帰りの作品。

河鍋暁斎

河鍋暁斎 《鳥獣戯画 鼠曳く瓜に乗る猫》

明治時代 1879年

所蔵先、画像クレジットの記載がないものはすべて、大英博物館の作品である。 © The Trustees of the British Museum

海を越えた襖絵が約150年ぶりに奇跡の再会!

桃山時代末から江戸時代初期の狩野派が手掛けた一連の襖絵。いずれも多彩な金銀の加飾が施され、空間と一体となって輝きを放つ。大英博物館と青森県中泊町の旧家・宮越家に分蔵されていた花鳥図は、近年の調査によって一連の作品であることが判明。本展では、青森の襖絵に加えて、かつて大英博物館所蔵の襖絵と一組であったアメリカのシアトル美術館所蔵の襖絵が特別出品。青森・ロンドン・シアトルに分かれた襖絵を一堂に展示します。

《秋冬花鳥図襖》

大英博物館蔵

《秋冬花鳥図襖》

© The Trustees of the British Museum

桃山時代末〜江戸時代初(17世紀初)
大英博物館蔵

《秋冬花鳥図襖》

大英博物館蔵

「四季花鳥図」は日本美術の典型的な画題。理想的で調和の取れた世界、という象徴的な意味を持つ。本図は秋から冬の風景を描いており、水辺には雁、鴨、千鳥、ツバキとウメ、中景にはカエデ、フヨウ、ヒノキが見られる。繊細な花や鳥の描写と、水の深い群青色は、桃山後期から江戸初期の狩野派の作品の特徴の一つである。 1930年代に襖の表裏が分離され、「秋冬花鳥図」が描かれた本襖は1937年から大英博物館が所蔵。現在、アメリカ・シアトル美術館が所蔵している「琴棋書画仙人図」が反対面に描かれていた。

《春景花鳥図襖》

宮越家蔵

ヤマザクラのたっぷりとした白色顔料の盛り上げによる彩色により、満開の花の立体的な描写を実現。春を予感させる雪解けの渓流から春らんまんへと季節が移ろい、子だくさんの雉子など、花や鳥の再生が豊かに表現されている。大英博物館所蔵の《秋冬花鳥図襖》と岩や水辺の描写がつながり、飛来する雁にも連続性が感じられ、切箔・野毛・砂子といった手の込んだ金銀の加飾技法も共通し、画面に夢幻的な雰囲気を生んでいる。 1922年に青森県中泊町の宮越家9代目・正治氏がこの4面を含む計18面の襖絵を東京で購入、宮越家の離れ「詩夢庵」にしつらえた。

《春景花鳥図襖》

桃山時代末〜江戸時代初(17世紀初)
個人蔵

ヤマザクラのたっぷりとした白色顔料の盛り上げによる彩色により、満開の花の立体的な描写を実現。春を予感させる雪解けの渓流から春らんまんへと季節が移ろい、子だくさんの雉子など、花や鳥の再生が豊かに表現されている。大英博物館所蔵の《秋冬花鳥図襖》と岩や水辺の描写がつながり、飛来する雁にも連続性が感じられ、切箔・野毛・砂子といった手の込んだ金銀の加飾技法も共通し、画面に夢幻的な雰囲気を生んでいる。 1922年に青森県中泊町の宮越家9代目・正治氏がこの4面を含む計18面の襖絵を東京で購入、宮越家の離れ「詩夢庵」にしつらえた。

《琴棋書画仙人図襖》

シアトル美術館蔵

《琴棋書画仙人図襖》

桃山時代末〜江戸時代初(17世紀初)
シアトル美術館蔵(Eugene Fuller Collection)
Photo: Susan A.Cole

《琴棋書画仙人図襖》

シアトル美術館蔵

「琴棋書画」は東洋における伝統的な画題で、中国の文人に重んじられていた4つの教養、すなわち、音楽、囲碁、書と絵画をあらわし、右端には「瓢箪から駒」の由来となった仙人である張果老が描かれている。さらに、さまざまな仙人を描く襖絵が左右に続いていたと想像される。金箔や金の絵の具、緑青など、貴重な金や鉱石がぜいたくに用いられている。大英博物館所蔵の《秋冬花鳥図襖》の反対面となる襖絵で、1930年代に分離された。1951年からシアトル美術館が所蔵。